実績紹介

「油層工学」に関わる講義

顧客名  :
国際石油開発帝石株式会社
国・地域 :
日本
実施年  :
2013, 2014, 2015年

本研修は、顧客の自社内における新入社員研修に日本国内の石油・天然ガス開発企業の新入社員が加わる形で実施されており、石油開発の一連の流れや背景を学ぶ総合研修から、分野別の専門講義・演習など幅広い内容となっています。当社はこの研修において、総合研修の「油層工学の基礎 油層シミュレーション」、専門別研修の「油層流体の特性と相挙動」、「物質収支」および「油層シミュレーション」の実施を受注し、講義を担当しました。
当社が担当した各研修は「油層工学」という分野を中心としたものですが、その技術と知識は人間の目では直接見ることのできない地層中における油・ガスの流動や相変化の挙動を評価する際に非常に重要な役割を果たします。複雑かつ不確実要素を多く伴う現実の問題に対してそれらの技術を適用するには、理論の習得やその背景の理解が不可欠であり、本講義もそれを重視した内容となっています。
一方で、講義内容の理解をより深めるために、実際の現場で広く使用されているソフトウェアなどを用いた演習を行い、講義で学んだ技術や知識がどのように現実の問題に適用されているかも体験します。
また、「油層シミュレーション(専門別研修)」では、それまでの講義で学んだ知識を基にして、地層中の流体流動を予測計算するための数値シミュレータの作成(プログラミング)を各参加者が行い、油層工学の理論がどのような形で数値シミュレータなどのソフトウェアに組み込まれているのかを学びます。実際の現場では、技術的に確立された商用シミュレータが広く普及しており、必要なデータを用意することで信頼性の高いシミュレーション結果を得られますが、その結果の解釈や評価は担当する技術者に委ねられ、また複雑な問題に対するシミュレーションでは、ソフトウェア的なトラブルや数値計算上の問題など様々な困難に直面することもあるため、数値シミュレータを自ら作成した経験は、それらの問題解決に大いに役立ことが期待されます。
このような内容の研修を実施するに当たって、自社でシミュレータを開発して来た経験や長年の商用シミュレータの使用経験、それを活用する際に必要となる理論的背景の深い理解が顧客に評価され、また活かされた業務であったと考えています。

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