実績紹介

イラク原油施設復旧事業プロジェクトマネージメント

プロジェクト全体概要イラスト

35万トンタンカー4隻が着桟可能なバスラ・ターミナル

バルブステーションの上載構造の一部

顧客名  :
イラク南部石油公社(SOC)
国・地域 :
イラク共和国
実施年  :
2009年~継続中

イラクは国家歳入の90%超を原油輸出に依存しています。1980年以降2003年まで戦争を繰り返してきたイラクは、国家の復興に向けて国際支援を受け入れ、日本も円借款による事業の支援を約束しています。本プロジェクトはアラビア湾最北部に位置し、国家歳入の基盤となる原油輸出施設を復旧および近代化を行い、原油を安定的に輸出し国家復興に貢献する事業として立ち上げたものです。
本プロジェクトは、2005年から案件形成のためのフィージビリティスタディを開始し、2007年に円借款協定が締結され、国際入札を経て弊社が顧客からプロジェクト・マネージメント・コンサルタント(PMC)企業として指名されました。イラク向け円借款事業では単独事案で最大額の500億円(2015年現在)が借款されています。PMCでは顧客をサポートしてプロジェクトを目的通りに完遂させることが求められています。プロジェクトの基本設計や環境基礎調査を行い、建設を委託する国際建設業者の入札、建設期間中の施工監理、そして完工後のプロジェクト・パフォーマンスの確認を担います。
プロジェクトでは、①70 km長に渡る1.2 m口径の陸上および海底パイプラインの建設、②水深30 mに海上バルブステーション(2カ所、43 m x 35 mの3層プラットフォーム構造、40 m x 12 mの2層プラットフォーム構造)の建設、③一点係留浮遊式原油出荷ブイの建設、④関連電気設備、⑤SCADA監視・制御・通信システムの導入などパイプラインによる原油移送に求められる関連施設も含まれています(イラスト図朱線)。陸上における原油出荷基地から海上での原油出荷ターミナルまで多岐にわたるエリアが包括されています。プロジェクトの完工により日量32万KL (200万バーレル)のイラク原油を輸出することが可能になります。
2003年のイラク戦争の終焉によってイラクでは石油開発による原油増産の計画が進められており、増産される原油の出荷施設が必要となっています。2018年までに日量96万KL (600万バーレル) の海上出荷能力を達成させることを目標にしています。
しかしながらイラクでは1980年以降国際的な契約や建設の経験の機会を失い、大型プロジェクトでは多くの専門家が必要ですが人材が不足しており、各種プロジェクトの運営に支障を来しています。弊社は、プロジェクトの遂行を通じて顧客にプロジェクト運営の知識、国際的契約の理解、適切な建設技術、環境汚染防止対策への取り組みなどを取得すべく研修も行い、国際的慣習に則ったプロジェクト運営能力を持てることを期しております。世界でも第4位の石油埋蔵量を誇るイラクが石油を糧として復興し、国民が安心して暮らせる国家に再建されることを願っています。

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